2011年11月18日

キータ:七回目@


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「キータさん、エプロンの調子はどうで……わっ!?」

今日はちょっと様子を見に来ただけなのに、草原にぶっ倒れてる
キータとご対面してしまったメリムさん。

「あ、メリムさんこんにちは〜。ちょっとだけ待ってくださいね?
今パンの妖精さんからとお話してたんですよー」
「いえあの、それはキータさんにしか見えてない妖精なんじゃ」

キータはというと、なにやら虚空に向かって話しかけています。

「頭を齧ってもいいんですか〜? ありがとうございます〜」
「えぇと……ど、どうしましょう…………」

かなり異様な光景です。

「それでは、いただきます〜」

とうとう虚空に齧りつきはじめたキータを前に、どうしたものかと
困ってしまうメリムさんなのでした。


―――――――――――――――――――<本文続き>―――――――――――――――――





「ありがとうございました! もうダメかと思いました!!」
「いえいえ、キータさんがご無事で何よりです」

前にハロウィンで作った焼き菓子を一つあげると、キータはウソの
ように簡単に息を吹き返しました。

「えーと、なんで倒れてたんですか?」

当然の疑問を口にすると、キータはおなかをきゅっと押えました。

「ご飯を抜いてお仕事してたら、急にフラフラッと……」
「空腹ですか……」
「それでフワフワ〜ってなってパーッてなって虚空から声が……」
「あ、いえ、もう分かりましたから。大丈夫ですから」

極限状態になると幻覚とかよく見るらしいです。

「でも、セルフォリーフで空腹で倒れるなんて……」

セルフォリーフは、街に行けば簡単に食べられる果実や野菜が
タダ同然でに手に入るような平和な土地です。
そんな世界で行き倒れるなんてかなり珍しいことでしょう。

「街で、果実や野菜は貰ってこなかったんですか?」

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「あ、それでしたら、合成して武器の材料にしちゃいました!」

【果実4つ】→【ミルク2つ】→【どうでもいい物体】

そんな手順で四日分の食料を材料に変えてしまったキータでした。
こんなことしてたら空腹で倒れるのも自業自得というものです。


ダメだこいつ、早くなんとかしないと・・・。


そんな言葉が脳裏に浮かんでしまう程の駄目人間っぷりでした。

「ええ……っと、街まで、ごはん抜きで頑張りましょうね?」

ポシェットの中にはまだあげられるお菓子はあります。
ですが、ここは甘やかしたら駄目だとメリムさんは悟ったのです。

「はいっ!メリムさん、応援ありがとうございます!」

そんなメリムさんの思いも知らず、元気に答えるキータ。
ここは街のすぐ側ですから、我慢が必要なのはほんの少しです。

「あはは……ごめんなさい。これくらいしか、できないので」
「それにパンの妖精さんも応援ありがとうございます!」
「ちょ、もう見えてるんですか!?」

無事に街に到着するまで、長い道程になりそうな予感なのでした。



ゲストさん:メリム・ファルトリアさん

posted by りの at 18:29| Comment(0) | キータの日記
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