2012年02月04日

キータの節分(十一回目@)

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「わぁ、また新しい豆発見です! まだ食べられますよ!!」
「んー・・・」

ぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽり

「キータさん、落ちてるものそのまま食べたらお腹壊しますよ!」

なんか知り合いに声をかけにいったら豆を拾って食べてたので
慌てて止めに入ったメリムさんです。

「あ、メリムさん! 今日はいっぱい豆が落ちてるんですよ!!」
「ん」
「これは三日もゴハン抜きで旅してきたわたしへの神様からの
 贈り物なのではないかと! きっとそうだと思うのです!!」
「んーん」

腐乱さんがダイナミックに否定のジェスチャーをしていますが
その辺りはスルーしておくキータでした。

「ここに落ちている豆は、節分という儀式の忘れ物ですよ」
「節分?」
「きっとどこかの旅人さんが残していったんでしょうね……」

言われて見るとここは旅人のキャンプ地だったようです。
キータが発見したのは、その住人の豆まきの豆だったのです。


―――――――――――――――――――<本文続き>―――――――――――――――――



節分とは――ッ!

豆をまき、まかれた豆を自分の年齢の数だけ食べる儀式ッ!

この儀式は、鬼に豆をぶつけることにより、邪気を追い払い!
一年の無病息災を願うという意味を持つッッッ!!



「……ということなんですよ」
「ふわー、世の中には色んな儀式があるんですねー」

豆をまいちゃうなんて豪華な祭りですね!と驚くキータです。

「じゃ、この豆は食べちゃってもいいんですよね!?」
「ですからその儀式では年齢の数だけ豆を……」
「じ、実はわたし、今年で20、いえ200歳くらいなんです!」

なんか必死に年齢詐欺に挑むキータに溜息をつくメリムさん。

「ごめんなさい嘘でした!」とか涙目で謝りだしたのを見てさすがに
気の毒になってきたので、一つ提案をすることにしたのでした。

「キータさんは豆を集めて洗ってくれますか? せっかくですから
 そのお豆でちょっとしたお料理を作ってあげます」





「はい、どうぞ。ポークビーンズを作ってみました」
「わぁぁぁぁ、お肉です、お肉が入ってます!」

ちょうど逃げるお肉を見かけたのでメリムさんが材料にしました。
逃げられなかったお肉にジョブチェンジした彼に合掌です。

「暖かいうちに召し上がってください」
「いただきまーす!」

メリムさんは、服飾職人であると同時に、料理人でもあるのです。

各種調味料を使って味を整えられたポークビーンズは、空腹を
差し引いてもキータにとって極上の味でした。
なにしろキータは、このセルフォリーフにやって来てから一度も
料理された食事を食べたことがなかったのです。

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「ふわぁぁぁぁ……美味しいですぅぅぅぅ〜……」

蕩けそうな笑みを浮かべ、心のままの感想を口にするキータ。

「しっしっし、あっちに行ってください」

なんか天から光が降りてきて笑顔の天使たちが迎えに来たので
メリムさんが手でぺしぺしやって追い払っておきました。


―――こうして、キータがはじめて体験するの節分の日は、
まさかの『天使はそと』状態で終わったのです。



ゲストさん:メリム・ファルトリアさん

posted by りの at 01:03| Comment(0) | キータの日記
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